★ ラーメン屋「惣次郎」……腐れ縁?2014年03月02日 09:38



 富士見台駅にそこそこ名の通った「惣次郎」なるラーメン屋があった。狭い店で、6~7人で満席。この店、そもそもは中国人二人が始めた店で、その後、「惣次郎」になった。この亭主、居抜きで始めた時に、前の店の食器類が残っていて邪魔だと、好きなのがあればあげると言う。白い大皿を2枚を貰った。結構、重宝している。ところが
この亭主、一風変わっている。数年で、もう飽きたと別に店を作り、弟子に引き継がせた。弟子の味も良かったが、これまた、ある日突然、奥さんと一緒に、長い間ありがとうございましたと挨拶。店を閉めると言う。オイオイッ!ま、仕方ない。ある日、店の前を通ると元の亭主がいる。店に入った。なにやらゴタゴタがあり、また自分が店を遣ると言う。私にとっては、Good! ところが、今度は私が中野に引っ越し、惣次郎とも縁遠くなってしまった。
 我が家から200mほどのところにスーパーがあり、その傍にラーメン店があった。この店だが、家を建設中の時に入ったことがある。若夫婦が静かにラーメンを作っていた。店名は「千聖」。旨かった。奥さんに、「美味しいですね。今度、この近所に越してきますが、宜しく」 ところが奥さん、亭主の方を向き、ちょっと困ったような顔つきをした。余計な事を言ってしまったのか、と金を払い店を出た。その後、建築現場を見に来たついでに、この店に行ったが閉まっていた。あの時の奥さんの表情を思い出した。その後、この店は、「進化」とか言う訳の判らない店名のラーメン店に。味は悪くはないのだが、私にはイマイチ。そもそも店の名に進化とは堪忍してくれとの思い。見れば張り紙。移転すると言う。こんなものだろうか、物事は簡単である。ま、好きにしてくれ。そんなこんなの2月のある日、例のスーパーに。ん? 看板に惣次郎? 目を疑った。いや、確かに惣次郎とある。まさか? 店を覗いた。ギクッ!!! あの亭主が居る。顔を合わせたが、二人とも暫しの間、凝視したまま。
 開店キャンペーンで¥500.- 味は、多少大人しくなったようだが、あの味であった。メニューを見ると富士見台時代とほとんど同じだが、辛ラーメン(醤油)がなくなっている。好きだったのだが、ま、これも仕方ない。何回目かの時、「ワンコインですが、何日までにするか悩んでます」 今、繁盛しているが、正価に戻すタイミングを気にしていると言う。そこが経営者の腕である。
 話は変わるが、巷には、食べ物に関するオープンブログが幾つもある。旨い、不味いとか勝手放題な投稿。アホかッ! 自分のブログであれば構わないが、オープンサイトに判ったように投稿する輩には、ヘドが出る。私は、あの店どう? と訊かれたら、自分の口に合うかどうかだけを答えるようにしている。旨いから行けとも止めろとも言わない。“味”とは、個々人により千差万別。しかも、その人のその日の体調などによっても変わる。それほど、微妙なものである。あ~だこ~だ言いたいのであれば、何度か喰った後にしてほしい。経った一度で、軽々しく投稿するな! と言いたくなる。
 話を戻そう。昨日、塩ラーメンを喰いに行った。プラス100円で大盛りに。亭主、これ入れると味が引き締まるよと、刻み大葉をよこした。ピンポ~ン! 悪くない。さらに、つけ麺用の丼を差し出した。この醤油味、どう思うかという。今の醤油よりもキレがある。いいね! これにしようと思ってるとのこと。相変わらずの亭主である。良く言えば、常に今以上を求める男、悪く言えば落ち着きのない男。今、まさに新中野の味を作っている最中なのかも知れない。
 あの亭主と私…… 縁があるのだろうか。良縁か、悪縁か……いや、これを、”腐れ縁”と言うのかも知れない。


★ パコ・デ・ルシアとレオナルド・ダ・ヴィンチ……?2014年03月05日 18:33

 


 私には、この二人、何故にこうも似ているのかと不思議で仕方がないのである。モナリザはレオナルドの自画像では、とホームページに掲載したが、友人が言った、「人間の顔って目があって、鼻があって…… 基本的に似たような位置に配置されてるからね」 つまり、見方によっては人間の顔は皆、似ているのだと言う。しかし、私はそう単純なものではないと思いたいのである。

 追悼の気持ちを込めて、「Paco de Lucia - Live at the Montreux Jazz Festival 2012 (HD) 」を紹介します。(YouTubeですので、何日までアップされているか不明ですが……)

★ 「がんもどき」と「人間もどき」……2014年03月07日 10:03



 「ニセモノ食品」が横行している。有名ホテルの表示偽装も騒がれたが、私は既に諦めている。当然のことながら、人体に悪い影響を与えるようなニセモノ食品などは、徹底的に排除しなければならない。しかし、一般人にそれが出来るのだろうか。怖いのは、その時期、安全と思われたものが、実は……、があるからだ。食品ではないが、その実例としてDDTがある。子供の頃、お世話になった記憶がある。ところが、人体への悪影響が取沙汰され使用が禁止された。食品添加物、ニセモノ食品を作るために使われるだけでないらしい。これらが将来的にどのような影響を人体に及ぼすか、高々数年の観察で判断などできっこない。つまり自然界に存在する「材」ではなく、人間が作り出した自然界には存在しない「材」は、すべからく危険なのである。その影響が何世代か後に出る可能性もあるからだ。しかし、右肩上がりを絶対とする資本主義社会においては、そんな事はどうでも良いのである。関わる連中には子供、孫を持つ者もいるはずだ。だが、結局は利益のために盲目になっているのである。私は、子どもを作らなかった。だからではないが、数十年先の問題については悩まないことにした。既に悪い影響を受けているであろうし、問題が顕在化するまで生きているかどうか判らないからである。批判を受けるかも知れないが、単純に自分だけの問題と割り切れば良いのである。
 ニセモノ食材然り、原発然り、温暖化然り、戦争然り…… 悪いと判っているはずなのに人類はこれらを止めようとはしない。これは未来に対する冒涜である。根本にあるのは、より裕福な国になりたい、いや、金持ちにならなくてはならない。そのためには何でもするのだ。将来的に不安がある事柄も、ま、それは将来の問題、何とかなるだろう。とにかく、今は、金だ! たしかに人間がより良い生活を望むのは当然のことである。しかし、そこに物質的な事柄が盛り込まれると話は変わってくる。より便利な物、より格好良い物、より旨い物を。これらを掻き立てれば、物が作られ、買われ、金が動き、経済は活性化する。為政者は言う、これで良いのだ! 堪忍して欲しい。ちょっと視点を変えてみる。これらを可能にしたのは、科学の進歩である。科学……あくなき追求。素晴らしい事なのだが、残念なことに表と裏がある。見なければ良かった、知らなければ良かったと思う事がある。作らなければ良かった。その良い例が、原子力かもしれない。放射性廃棄物…… 人類は、これをどうするつもりなのだろう。
 もしも、人類が、「うん、今のままでも悪くないな」との気持ちを持てば、そして、右肩上がりに四苦八苦せず、平行線でも良しとしたならば、世の中は大きく変わるはずである。
 ニセモノ食品から、話が広がってしまった。以前の日本人の、洒脱、粋、潔さを感じさせる食べ物がある。「がんもどき」である。調べるとこうある。
『がんもどきの「がん」は、鳥の「雁(ガン)」で、「もどき」は「似て非なるもの」「匹敵するもの」を意味する「もどき」で、味が雁の肉に似ていることから、この名がある。元々がんもどきは、精進料理で魚肉の代わりとして作られたもので、古くは麩(ふ)・こんにゃくなどを油で揚げたものであった』
 どうであろう、このスッキリ感! 私は、鴨、合鴨は食べたことがあるが、雁はない。がんもどきは大好きだが、これが雁の肉に似ているかどうかは判らない。しかし、しかしである。”もどき” と銘打つ心意気。此処に、日本人を見る思いがする。
 ニセモノを作る人たち、自然界の破壊を知りながら、金儲けのために愚行を続ける人たち…… 似て非なるもの…… 私は、貴方たちを、「人間もどき」と呼びたい。

★ 友、移住、遠方に……2014年03月11日 11:00

 あと1、2年で古希を迎える友人が、ニューヨークに移住すると言う。海外での生活経験は? 言葉は? なんやかんやの事情があるにせよ、大丈夫なの? と余計なお世話ではあるが心配してしまう。私の場合、同じように事情はともあれ、練馬区から中野区へ「移住」し、3年目に入ったが、やっと慣れてきたような状況である。日本国内であっても生活環境の変化は、けっこう疲れるものである。ましてや外国…… ただただ、彼の健康と毎日の幸せを祈るのみである。
 ところで「移住」との言葉を聞くと、友人の状況とは全く似ても似つかないのだが、子供の頃の出来事を思い出してしまう。

  独り暮らしだった伯父が、娘夫婦の住むロスに移住することになった。これは、娘夫婦が伯父の面倒を見たいとの心遣い。当時、アメリカへは、船が一般的であった。

 
 
     

 船出…… 想像するに上の写真のような雰囲気だったのではと思うが、親父が見送りに行った。帰ってきた親父が、ボソッと言った。
「これで、もう勇ちゃん(伯父の名は、勇三。親父の兄弟は、歳に関係なく何々ちゃんで呼び合っていた。子供の私達も彼らを、ちゃん付けで呼んだ)に、会えないし、葬式にも出れない。一所懸命に手を振ってくれたが、寂しそうだった」
  これまた寂しそうに話す親父を見て、掛ける言葉はなかった。伯父の移住とは、全く状況が違うのだが、友人の移住に、なぜ私はしんみりしているのだろう。

★ やよいさん、さつきさん……2014年03月14日 23:50



 誕生月を名前に持つ人がいる。もっとも、月の名とは言っても、昔の月名である。やよいさんやさつきさん…… やよいさんは、3月生まれ、さつきさんは、5月生まれなのであろうか。いずれにしても女性の名前である。「はづき」さんも居そうだが、その他の月は居そうもない。何故だろうか? 理由を勝手に考えてみよる。(もし、該当する名前の方がいらっしゃったら御免なさい)

「むつき」さん、なんだかムカつきそうだ。
「きさらぎ」さん、川のせせらぎ、これはイイが、キタキリ雀、サラ金を思い出す。
「うづき」さん、いつもお腹が大きく多産系の感じ。ま、それは良しとしても、疼きっぱなしはちょっと。
「みなづき」さん、八方美人。
「ふみづき」さん、虐げられっぱなし。
「はづき」さん、いつも歯が痛い?
「ながつき」さん、名が月?
「かんなづき」さん、職業は大工?
「しもつき」さん、ちょっと変な想像を。
「しわす」さん、若くてもお婆さん的?

 やはり、しっくりするのは、「やよい」さんと、「さつき」さんである。
弥生:春の暖かい陽気に恵まれ、稲や草木がま(弥)すます生い茂る月。
皐月:田の水も暖まり、田植えをする月。
 両方とも、名が持つ意味も明るいし、何よりも響きが女性っぽい。優しい、おおらかな、明るい女性に…… そんな親の思いと誕生月が重なったためだろうか。

★ させていただきました……の氾濫!2014年03月15日 11:40



「……させていただきました」 この言葉が氾濫しているように思う。テレビのインタビューなどでは、老若男女、すべからくの感がある。具体的に年上の人などに、何かをさせてもらったのであれば判る。「誰々さんと、ご一緒させていただきました」
 何故、このような風潮になったのだろう。直すべきだと思うが……「普通に話すとさ~、生意気だってバッシングを受けちゃうかも知れないじゃん。だからさ~、出来るだけ、させていただきましたを使わさせていただいています」 そのうち、「自分の未熟さのために、失敗させていただきました」、「世の中、ふざけやがって! 頭にきたので、無差別殺人、させていただきました」
 堪忍してくれ!

★ 救世軍とテーブル……2014年03月18日 11:22



 
 女は、言い出したら止まらない。ダイニングのテーブルが、椅子に比べてちょっと低い。買い替えたい。いろいろ探したけど、気に入ったのがないので特注する、と奥様が言い出した。なに、特注だと! いい加減にしろ! と迫力なく抵抗したが、案の定、完全に無視された。ま、好きにすればイイ。
 ところで古いテーブル…… まだ使えるのだが、どうするのか。欲しい人にあげる? 搬送が面倒だ。粗大ゴミ? 勿体ない。なんと、救世軍に寄付すると言う。買い取りではない。寄付された物品は、バザーに掛けられ、売り上げは種々の支援に使われるらしい。しかし、バザーに掛けられないような物品の場合は、受け取り拒否もあるという。はたして、どうなるのか。
 ところで救世軍だが…… まだ、あったのか。子供の頃、年末になると駅の広場で、軍服のような服を着人たちが、社会鍋と称して寄付を募っていたのを思い出す。
 今日、救世軍の車が来た。「綺麗なテーブルですね。ありがとうございます」
 結婚した時に買った、思い出のテーブルが、こうして去っていった。寒々としたダイニング…… 新しいテーブルが届くまでは仕方ない。ところで、私は、なにかを救われたのだろう。

★ 4大ヴァイコン……2014年03月22日 12:32



 Facebookフレンドが、ライプチヒゲヴァントハウス、五嶋みどりのメンデルスゾーン、ヴァイオリン・コンチェルトが素晴らしかったと語っていた。単純な所がある私である。刺激を受け、ベトコン、メンコン、ブラコン、チャイコン、いわゆる4大ヴァイコン(チャイコンを除いて3大ヴァイコンとも言われているようだが)を一気に聴いてしまった。(実は、ヴァイコンとか、短縮形で呼ぶのはあまり好きではないのだが、きちんと書くと、たしかに長くなってしまうので……) どういう訳か、4曲ともイツァーク・パールマン。購入したのはかなり前であるが、あえて彼の演奏を選んだのかどうかは忘れている。しかし、同じ演奏家の場合、落ち着いて聴くことができるのも事実である。ここでは、あえて感想は言わないが、聴きながら、何故、連中は、ヴァイオリン協奏曲を1曲しか作らなかったのだろうか?(メンデルスゾーンは、少年時代に作った曲があるが習作と位置づけられているらしいが) ある作曲家に、何故、オペラを書かないんですか、と訊いた人がいたが、彼は、誰も注文してくれなかったから、との逸話がある。では、彼らも…… なんとなく違うように思う。一番以上の曲が作れないと思ったから。これも違うな。ま、イイか。それから、9番目の交響曲を作るかどうか、悩んだ作曲家が何人かいたと聞く。九つ書くと終わってしまうのでは…… そう、天才と言われた彼らも、ゲンを担ぐのである。 このような逸話は、凡な私たちにクスッと親近感を感じさせてくれる。
 春の暖かい陽ざしに包まれて、クラシックを聴くのも良いものである。彼らに、ありがとうと言いたい。

★ ダイニング・テーブルが届いた……2014年03月23日 13:00



 懸案のダイニング・テーブルが届いた。9時半ごろピンポ~ン…… ヤマト運輸が来た。二人掛かりで荷物を家の中に。一人が言った。「済みません、足を忘れました。取ってきますので……」
 今、駆け込み需要と転勤などで運送会社は、てんてこ舞いと聞いている。ま、仕方ない。で、ダイニングにテーブルが設置された。見た目、特注とは思えないのだが、奥様は、材質は、楢。合板ではなくムクだと誇らしげに言う。さらに、湿気などの影響をうけないような技術が施されていると言う。何よりも奥様の体型と椅子の寸法に合わせて作った事に喜びを感じているらしい。笑顔の奥様を見ているるとこちらは何も言えない。実は、いくら掛ったのかは聞いていない。我が家は、夫婦独立採算性で、生活費は、6:4の割合になっている。例外事項、例えば物品購入などに関しては、互いの合意により決定し、費用負担は、基本的に5:5になる。今回は、互いの合意が成立していないにもかかわらず、注文が為されてしまった。彼女は、私に5割を請求してくるだろうか。その時、私はなんと言うのだろうか……

 なお、下記は、奥様が家具職人さんに、「ありがとう」と送った写真だそうだ。どちらの写真が良いか…… ま、好みの問題だとは思うが……


★ ハイヒールの音……2014年03月29日 12:44



 カッ、カッ、カッ、カッ…… 女性のヒールの音って結構響く。朝、静かな中、天声人語の筆写やHPのアクセス解析、FaceBook、幾つかの言葉遊びサイトへの書き込みなどとマチュアー(?)な時間に浸っていると、その静寂を破るかのようにヒールの音が響き渡ってくる。大袈裟なようだが、凄い! 思わず窓辺に行き、眺めてしまう。まさか、マリリン・モンローのような…… 残念ながら、いや当然の事ながら…… いや、大抵の場合、どちらかと言えば期待を裏切られるばかりである。とは言え、「あっ、二階から変なおじさんが見てる!」なんて警察に通報されるのも癪なので、多少、覗き見的な雰囲気……なのだが、余計、怪しまれるかも知れぬ。
 同じような驚きは、エスカレーターでも感じることがある。左側に立っていると、もの凄い音! 見れば女性が上がってくる。しかも、小柄な…… 人気のない夜の地下道などは、ミステリーそのもの。後ろから、カッ、カッ、カッ…… 
  何故、あんな小さなヒールが、あんなに響くのか。中を空洞にして、良く響くようにと、わざわざ音響工学の先生に設計を頼んだのか、などと馬鹿な事を考えてしまうほどである。
 矢鱈と響くヒール…… 確実に目が行ってしまうのである。どうか、心奪われるような容姿と歩き方ができる方だけに履いていただきたいと願ってしまう、今日この頃であります。