★ 友、移住、遠方に……2014年03月11日 11:00

 あと1、2年で古希を迎える友人が、ニューヨークに移住すると言う。海外での生活経験は? 言葉は? なんやかんやの事情があるにせよ、大丈夫なの? と余計なお世話ではあるが心配してしまう。私の場合、同じように事情はともあれ、練馬区から中野区へ「移住」し、3年目に入ったが、やっと慣れてきたような状況である。日本国内であっても生活環境の変化は、けっこう疲れるものである。ましてや外国…… ただただ、彼の健康と毎日の幸せを祈るのみである。
 ところで「移住」との言葉を聞くと、友人の状況とは全く似ても似つかないのだが、子供の頃の出来事を思い出してしまう。

  独り暮らしだった伯父が、娘夫婦の住むロスに移住することになった。これは、娘夫婦が伯父の面倒を見たいとの心遣い。当時、アメリカへは、船が一般的であった。

 
 
     

 船出…… 想像するに上の写真のような雰囲気だったのではと思うが、親父が見送りに行った。帰ってきた親父が、ボソッと言った。
「これで、もう勇ちゃん(伯父の名は、勇三。親父の兄弟は、歳に関係なく何々ちゃんで呼び合っていた。子供の私達も彼らを、ちゃん付けで呼んだ)に、会えないし、葬式にも出れない。一所懸命に手を振ってくれたが、寂しそうだった」
  これまた寂しそうに話す親父を見て、掛ける言葉はなかった。伯父の移住とは、全く状況が違うのだが、友人の移住に、なぜ私はしんみりしているのだろう。

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