★ カミュ、カフカ …… 作品と作家イメージ……2014年12月02日 19:49

 切っ掛けは何だったのか…… 急にカミュの「異邦人」が読みたくなった。若い頃、海に行くときには必ず、この文庫本を持っていった。浜辺で、この本を読むのだ。(いや、読んでいる振りだったのだが)「太陽が眩しかったから」 何となく意味深で格好良い台詞ではないか。太陽が輝く浜辺で、「異邦人」を読む男…… なんて事はない、浅はかな演出である。もちろん声を掛けてくる女性などいなかった。だが、一人で悦に入り、どうであれ、これで夏の海は満足であった。
 その文庫本は、とっくに処分していたため、Book-Offに行った。一冊の本を探すのは面倒である。面白いジンクスを持っている。もし、自分が欲しい本が本棚にあれば、本が呼び掛けてくれる。つまり、必死になって探さなくても見つかる。ざ~っと本棚を見渡しながら歩いた。ものの1,2分で、あの薄っぺらな背表紙が、目に飛び込んできた。思わず微笑んだ。
 一気に読み終えた。確実に浜辺では、真面目に読んでいなかった事が証明された。新鮮な刺激を受けた。嫌になるほど入り込めた。
 カミュ…… そう言えば写真を見たことがない。ググった。
 ん? この人が? 何故か、しっくりこないのである。

 この時、カフカが頭に浮かんだ。「変身」を読んだ後、写真を見たが、確実にカフカだと思った。

 作品と作家のイメージ…… 音楽家を頭に描いたが、しっくりするのである。ベートーヴェンは、どう見ても、イヤになるほどベートーヴェン。バッハは、文句なしにバッハであり、ショパンなんぞは、誰が何と言おうが、ショパンである。では、画家は? ピカソ…… 謝りたくなるほどピカソである。ダリなぞは、お前しかいない!と叫びたくなる。北斎、夢二、嗣治、太郎…… ウンウンと頷きっ放しである。挙げればキリがない。
 そんなこんなで、2日ほど経った。改めて、「異邦人」を思い浮かべながら、カミュの写真を見た。驚いた。この人を何か月か牢獄に入れて訊問を続けたとすれば、主人公のムルソーになるのでは…… 

★ 障子……2014年12月06日 12:13

 カミさん、仕事部屋の窓を何とかしたいと言い出した。外気直接なので(二枚ガラスではあるが)、なんとなく寒い。外が見え過ぎだし、外から見ると天井の蛍光灯が見えるようでなんとなくイヤだ。


 寒いのなら電気ストーブとエアコンを併用すればイイ。外が見え過ぎがイヤなら、見なければイイ。蛍光灯が見えようが個人情報には関係ない。要するに「なんとなく」なのである。カーテンやブラインドはイヤだと言う。「じゃ~、大工に頼んではめ込みの障子でも作ってもらったら」と言った途端、変なスイッチが入ってしまった。工作大好き人間である。「ま、高いと思うけどね」とお茶を濁したが、頭の中では、障子の言葉が渦巻いてしまった。カミさんが出かけた隙に窓の木枠の寸法を計った。横:165㎝、高さ:70㎝。実行するかどうかは、頭の中でのシミュレーションが肝要である。細い角材は、中安商店で揃えればイイ。障子紙はたっぷりある。釘、ネジ釘、ボンド、問題ない。大工道具は一式揃っている。うん!出来る。さて…… 意気込みとは裏腹に、木枠すら思うようにできない。大工、細工師、表具屋さん…… 彼らに脱帽である。材料費は大したことはない。カミさんにも言ってない。素知らぬ顔で諦めても良い。どうするか…… しかし、誰かが、お前は閑だ、工作が好きだよな、などと呟く。
 昨日の午後から初めて、今日、午前中で取りあえず作り上げた。多少飽きたためか、右側の障子紙に皺があるが、これこそ正に素人の証である。


 エッ! カミさんですか? 言うまでもありません、驚きと感謝の渦に巻き込まれ、眼にはキラキラとハ~トマ~クでありました。

★ 組み込み障子、第2弾……2014年12月08日 17:27

 人間、お調子に乗ると結構やってしまうものである。カミさんの仕事部屋に組み込み障子を作ったが、どうせならと、リビングのガラス窓にも組み込み障子を作ることにした。この窓は化粧ガラスで東側にある。冬場は問題ないのだが、夏場は、朝から昼まで日光が入り込み、室温を上げてしまう。ピッタリなサイズのすだれが100円ショップで売っていたので、それを掛けるのだが、どうにもむさ苦しい。


 そこで、細い角材を買ってきて作ることにした。1日仕事だったが、ま、こんなものだろう。ちなみに高さは110.5㎝、横幅は60.6㎝で、もちろん取り外しは可能である。
 たまには、お調子に乗るのも楽しいものである。



★ 『春望』? 『瞬亡』?2014年12月09日 19:15

 何故か、唐突に言葉が浮かぶことがある。
「国破れて山河在り・・・・・・」

     『春望』
     国破山河在
     城春草木深
     感時花濺涙
     恨別鳥心驚
     烽火連三月
     家書抵萬金
     白頭掻更短
     渾欲不勝簪

 う~ん、パロりたくなった。

     『瞬亡』
   原発壊れて山河なし
   城春にして草木もなし
   時を感じたくとも誰もいない
   別れを恨もうにも鳥もいない
   放射能永遠に蔓延し
   家族との音信も途絶えた
   白髪を掻けば抜け落ち
   簪を挿すなど以ての外

★ 障子、第3弾……2014年12月13日 15:21

 カミさんの仕事部屋の障子を作ったが、透明ガラスであるため、通りから見ると、如実にその出来栄えが判ってしまうらしい。そんな事は考えていなかった。お向かいの奥様が、カミさんに言ったそうだ。「障子、イイわね。奥さんが作ったの?」 これは素人が作ったの?ということと同じ。もちろん私は、素人だが、この言葉でキレた! 聞けば、障子の横の桟があるようでないような…… 何を言うか! 桟は、真ん中の縦一本だけ。横の筋は、桟ではなく、障子紙をくっ付けたもの。う~ん…… 
 で、リニューアルした。細い縦横の筋は、9x9mmの桟である。外から見ても障子っぽくなっていた。ま、考えようによっては、お向かいの奥様に感謝かも知れない。


★ ロードレーサーとホコリ……2014年12月15日 09:12

 申し訳なくも、すでにオブジェ的存在になってしまった我が愛車。掃除しなければ……と思いつつも、そのまま。そもそも、ロードレーサーに対し、掃除との言葉はそぐわない。では、クリーニング? 判らない。あらためて自転車を見た。


 まさに、ごめんなさいの状態! 綺麗にしなければと思うが、寒い。よし、春になったら……
 ん? ホコリのつき方が上と下とで違う。飛び込んできた、または舞い込んできたホコリは、重力の関係で上部には薄く、下部には濃く…… ま、そんなところであろう。感心することではない。
 塵も積もれば…… 山にはならないだろうが、どうにもこれでは、愛車に失礼である。よし! 来年こそは、綺麗にするぞッ!

★ 骨折夫婦……2014年12月17日 11:40

 カミさん、3日ほど前に左足を捻り、湿布などしていたが、段々、むくんで紫色に変わってきた。正座しなければ痛みはないらしいが気になるからと整形外科に。
 先ほど帰宅したが、松葉杖2本をついている。足を見れば包帯で膨らんでいる。簡易ギプスらしい。左足甲の剥離骨折。今からMRIを取りに行き、その結果でちゃんとしたギプスにするらしい。医者、看護婦、笑って「旦那さんと一緒ね」 旦那は、胸椎圧迫骨折。


 杖をつく男と、松葉杖をつく女が歩るく図・・・・・・ 困った夫婦である。これで大掃除などは数か月延期である。

★ 未の版画年賀状……2014年12月17日 12:05

 年賀状の季節である。干支は未。昨日、奥様が年賀状を印刷してくれた。若い頃は、干支を多色刷り版画で摺ったものである。昔の年賀状を引っぱり出ししてみた。


 これは1967年、48年も前のもので、実に思い出深い版画である。
「綺麗な花ね。なんていう花なの?」
「なんでアンモナイトなの?」
 自分では気に入ったものだっただけに、これらの感想や質問にはガッカリしたものである。う~ん・・・・・・ 未に見えないのかな~・・・・・・

★ タモリと赤塚不二夫……2014年12月20日 15:56



 たまたま、Twitterで見つけた写真を無断掲載させてもらった。残念ながら、撮影年度の記載はなかったが、ま、仕方ない。
 とにかくどうであれ、”若さ、青春、感性、寵児” などの言葉をイヤと言うほど感じさせてくれる写真である。
 青年タモリが矢鱈とイイ!(女性は、木之内みどりさん)

★ 健康診断に思う……2014年12月27日 08:51

 病っぽい自覚症状があれば、当然、己の意志で医者に診てもらう。

 それに対し、健康診断とは、本人が異常を感じていなくても、身体的な現状を調べ、表に出ていない異常があるかどうかを判断するものである。従って、定期的に行うことに意味がある。「早期発見」これは、あらゆる点において最善の結果である。本人、家族、医者、国…… 精神的、経済的負担の軽減…… メリットを挙げたらきりがない。
 でありながら…… 何故、人は、健康診断を嫌がるのか。「何か見つかったらイヤだから」 何を言うか! 見つかったら喜ぶべきだ。放っておいたらどうなるか判らないではないか。「節制し、体調を整えてから診断を受けます」 何を言うか! 普段のままの状態で受けなければ意味がないだろうに。と、言いながらも、同じ行動をとっている自分がいる。
 不思議にも血糖値はOKなのだが、他の数値は常に「高値」状態。いつも医者から生活改善を指摘され続けている。今回は「尿酸値」を指摘された。今に始まった事ではない。基準値7.0に対し、8.9。以前、9.3だったこともある。弊害を説明された。何年か前、中性脂肪、1,311。ベザトールを服用し、改善したことがある。(なお、現在は257)「尿酸値を下げる薬を・・・・・・」「服用します」「血圧も高いですよ」「はい、先生に言われた通り、血圧計を買って、朝晩チェックしてます」「で?」「やはり高めなんですが…… もう少し状態を……」 
 要するに、なんて事はない、ここに書いた状況は、一般的な高齢者の身体的状況とその雰囲気でしかない。
 思いを遡ってみた。太古の時代はこんなことはなかったんだろうな~ 豊かさと、その弊害…… ラーメン喰いたいけど、どうするかな~……