★ PARKER75 STERLING SILVER GT……2014年06月11日 10:11

 万年筆が大好きである。そもそもは物を書くための道具であるが、物を書くこともさることながら、道具そのものが好きなのである。物を書きたいから万年筆を持つのではなく、Pilot、MONTBLANC、SHEAFFERなどを眺め、さ~てどの万年筆を使おうかな。ところが、特に書くことはない。う~ん…… いつもこんな雰囲気である。
 そんな中、久しぶりにPARKERを引っぱり出した。インクは、PERM Black。落ち着いた黒である。ん? 指が黒くなる。ティッシュでグリップ部分を拭いたが、相変わらずグリップ部分に指を置くと、指が黒くなる。まさか…… 虫眼鏡で調べた。なんと、ひびが入っていた。
 早速、PARKERの修理部門を捜した。不具合部分の写真を添えてと書いてある。
--------------------------------------------------------
・PARKER修理部門へのメール(6月10日7時16分)
 1972年にNYで購入。気が付けば、すでに42年愛用しています。


 添付写真を見ていただければお判りいただけると思いますが、ヒビが入り、インクが滲み出てきます。修理は可能でしょうか。可能な場合、概算費用をお教えください。
--------------------------------------------------------
・サービスセンターからの返信(6月10日9時1分)
 さて、このたびお問い合わせを頂戴致しました件でございますが、ご添付いただきました画像からご愛用の製品は
『パーカー・75スターリングシルバーGT』という製品である事が確認出来ました。
 ペン先が取り付けられている樹脂製のグリップ部分にひび割れが生じている状態ですと修復は困難な為に部品交換が必要となりますが、『パーカー75』シリーズにつきましてはパーカー本社工場にて20年以上前に製造を終了しており、部品の供給も現在では無くなっております。
 弊社でも部品の確保に努めてまいりましたが、残念ながら既に在庫が残っておらず、現行品用の部品との互換性も無い為、誠に恐縮ではございますが、ご修理を承る事が出来ない状況でございます。
 長年ご愛用いただきましたにもかかわらず、ご要望に沿えず大変申し訳ございません。
 何卒、ご容赦賜りますようお願い申し上げます。

--------------------------------------------------------
・PARKERへの返信(6月10日10時53分)
 早速のお返事、ありがとうございます。
 内容、すべて納得いたしました。42年間現役。丈夫な万年筆です。実は、歳と共に万年筆での書き方に変化が起きています。握る部分が、樹脂部分から金属部分へと移動しています。つまり、ひび割れ部分を握ることが少なくなっています。何を言いたいか。書いていて、インクが滲み出てしまうことはありませんので、樹脂部分を握らない限り指が汚れることはありません。
 また、今回のメールで正式名称を知り、ますます愛着を深めました。スターリングシルバー、少々、お疲れ気味ですが、まだまだ使わせてもらいます。
--------------------------------------------------------
 ある程度、覚悟はしていたが、やはり…… の思いである。この万年筆とボールペンは、長い間一世を風靡した逸品である。


 20年以上前に製造を終了していたとは。相変わらず書き味も良い。PARKERサービスセンターの対応も良い。清々しい朝であった。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://goeche.asablo.jp/blog/2014/06/11/7341738/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。