★ 8月6日、広島とヒロシ、米国での想い出……2017年08月06日 08:18

 この日になると、米国での40数年前の記憶が蘇る。たまたまテルアビブ事件の後であり日本人への風当たりが……と懸念したが全く問題はなかった。そんな中、数人の同僚に自己紹介することになった。ファーストネームを言った途端、連中全員が、一瞬で顔を見合わせた。「ヒロシ……マ?」 ヒロシと聞いて全員が広島を連想したらしい。ビックリした。もちろん関連はないし、自分自身、そのように連想したことがなかったからだ。拙い英語と漢字を書いての説明。ただ、すぐに名前を覚えてもらえたことは確かだった。その時、ふと、思った。ヒロシマは、彼らの心に我々と同じように…… いや、ひょっとするとそれ以上に何かを刻んでいるのでは……

   (当時、貰ったバッジだが、微妙に薄汚れた
    姿に遠い昔を感じてしまう)

★ ベートーベンと賢治……2017年08月09日 07:05

 ベートーベンの「田園」がテーマとの事で、Eテレ「ららら♪クラシック」を観た。ハイリゲンシュタット…… 絶望、遺書、散歩、復活、そして自然への深い愛を描いた「田園」を完成。解説も面白く楽しい1時間だった。冒頭で宮沢賢治を取り上げていた。彼が、ベートーベン、そして「田園」が好きだったことは知っていたが、例の写真に関するエピソードには、驚いてしまった。
「ベートーベンをこよなく愛した、岩手出身の詩人・童話作家の宮沢賢治。田畑を背景にたたずむ有名なポートレイトは、なんとベートーベンの肖像画をまねて同じポーズで撮ったものでした」


 おいおい、冷害や干ばつに会った田畑を調べていたんじゃないのかよ? 「いえいえ、それも兼ねて写真を撮りました」などと言われそうだが、「思い込み」とは困ったものである。

★ 「悲しき片想い」に思う……2017年08月11日 07:58



 夢では、唐突に思いも掛けない過去の出来事や知り合いが出てくる。もちろん、支離滅裂な内容も多いが…… 唐突に…… は、なにも寝ている時だけではない。覚醒時にも、何が切っ掛けは判らぬが、出来事や知人の顔、曲などが浮かぶことがある。老化現象? いや違う。若い頃にもあったし誰もが経験していることだと思う。で、なんでこんな事を書きだしたのか。急に、ヘレン・シャピロの「悲しき片想い」が浮かんできたのだ。YouTubeで聴いた。中学生時代の想い出が沸々と浮かんできた。
 Helen Shapiroをググった。同い年…… では、あの曲は幾つの時に? 1961年…… エッ! 15歳! 年上のお姉さんの悲しい片想い、人を好きになるのって辛いんだな~、などと思っていたのだが……
 そう言えば、当時、やたらと「悲しき」を題名に持つ曲が流行ったように思う。「悲しき少年兵」「悲しき16才」「悲しき足音」「悲しき雨音」「悲しきインディアン」「悲しき天使」「悲しきハートブレイカー」「悲しき街角」…… ま、人生には、悲しみがつきものだから、と思えばとやかくいう事もないのかも……

★ 落ち種で元気満々おじぎ草……2017年08月22日 11:11



 鉢植えで楽しんでいたが、いわゆる落ち種で、庭にも増えていた。おじぎをしたり、イヤになるほど可愛い桃色のまん丸い花を付ける。大好きな草である。放っておいた。昨年、庭から離れた所に芽が出て2本ほど花を咲かせていた。もちろん放っておいた。で、今年だが驚くほど元気に育っていた。庭で水撒きなどをしていると、通りがかりの何人もの人が声を掛けてくる。嬉しいような煩わしいような気分だが、一応受け答える。「好きなんですよ。いつも触っておじぎを見ます」「可愛くて…… ついでにお辞儀してもらってます」これらはご婦人方。「好きなんだよ。私はね。でもね、ちょっと気になるんだよ。子供がおじぎを見たいってんで、触ると思うんだ。でもね、棘が気になるんだよ。名前とトゲがありますって書いた札でも……」と真剣な顔で語る70代っぽいおっさん。
 たかが草、されど…… もちろん、これからもこのまんまにしておくつもりだ。なお、しばし考えた結果、札は止めることにした。

★ 幾つになっても女は女……2017年08月23日 11:11



 95歳のお袋…… 月、木、土の週3回、デイサービスを受けている。一緒に住む弟が言う。「8時にスタッフの人が来るが、それまでがもう大変!」「何が?」「服……」 一瞬、服を着るのに手間取るのか、それほど体力が…… と暗くなったが、弟曰く。「服を並べて、『どれにしよう、これはこの前着たし。じゃ~、こっちかしら? まだ着ていないこれかしら…… 季節的にはどうだろう……』 もう、出掛けるまで、あ~だこ~だで困っちゃう」
 これを聞き、嬉しくなってしまった。お袋は、今も「女の子」である。